ファウンテンズ修道院 & スタッドレイ・ロイヤル・ウォーター・ガーデン
大人気の世界遺産
ナショナル・トラストは現在8つの世界遺産を所有しています。
それらの中でも一番人気があるのが、ファウンテンズ修道院跡地を含むスタッドレイ・ロイヤル・ウォーター・ガーデンです。
この修道院とガーデンは、1986年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。
その歴史は長く、1132年に13人の修道士によって建造され、1世紀後にはイングランドで最も繁栄を極める修道院となりました。
しかし時は流れ1539年、ヘンリー8世による宗教革命によって修道院は解体。
1540年には王立証券取引所の創始者の父親であるリチャード・グラハムが買い取り、その後は個人所有の庭園としての歴史を築いていきます。
「これが個人所有の庭かぁ」と思わず小市民のため息が漏れてしまいますが、やがてナショナル・トラストの保護地として管理されるようになりました。
日本人の間ではとても有名なこの修道院跡地に佇むと、その大きさと歴史の流れに圧倒される思いです。
また大変貴重な世界遺産なのですがエーヴベリー同様、特に規制もなくむき出しの建物に触れることができることに少し驚きました。
訪れたのは夏休みの時期で、親子連れや恋人たちが思い思いに空間を楽しんでいたので、私たちもゆったりと気持ちよく過ごしたことを思い出します。
さて、この修道院跡地と共に世界遺産に登録されたウォーター・ガーデンも必見です。
風景式庭園とはまた趣の異なる、装飾的で優美なジョージアン様式となっています。
鏡のような水面とそこに映し出される景観は、この世のものかと思うほどの美しさ。
しーんと静まりかえった水面が、訪れる者に感動を与えてくれます。
絵にした修道院跡地を見学したら、是非ウォーター・ガーデンへも足を延ばしてください。
英国ニュースダイジェストより
内容は「英国ニュースダイジェスト連載当時のもので、現在とは異なる場合もあります」