ベルトン・ハウス – Belton House
~蜂蜜色の大邸宅~
ベルトン・ハウスは東中央イングランドのリンカーンシャーにあるカントリー・ハウスです。
グランサムという歴史深く趣きのある街のすぐ近くにあります。
コッツウォルズ地方とこの付近だけで採掘できるという蜂蜜色のライム・ストーンで作られたこの建物は、チューダー時代の邸宅の中でもとりわけ美しいと評価されています。
またここは、1995年にBBCで放映されたドラマ「高慢と偏見」のロケ地としても有名です。
ドラマの中ではMrダーシーの叔母、レディ・キャサリンの大邸宅「ロージング」として登場します。
Mrダーシーが最初のプロポーズを断られた後に主人公のエリザベスに手紙を認したためるシーンが、ここのブルー・ベッドルームで撮影されました。
邸内のガイドが「ほら、あのテーブルでMrダーシーが手紙を書いたのですよ」と説明すると、見学者は皆一様に小さなため息。
放映から10年以上経ったこのドラマの、英国での衰えぬ人気ぶりが実感できます。
またこの場所は、20世紀に英国で起こった一大スキャンダルの舞台にもなりました。
エドワード8世と米国人女性シンプソン夫人との、逢瀬の場所として使用されていたのです。
彼らが寛いでいたとされるタペストリー・ルームには、2人を写した写真がたくさん並んでいます。
またエドワード8世にちなんでその名が付いた「エドワード・ベッドルーム」があり、その向かい側にはチャールズ皇太子が独身時代に泊まられた「イエロー・ベッドルーム」もあります。
また邸宅の外からは子供たちの大歓声が聞こえてきます。
ここはナショナル・トラスト最大のアドベンチャー・プレー・グラウンドが設けてあり、ミニ電気機関車も走っているのです。
左に描かれているハウス前の広場は、クリケット場としても有名で、市民の憩いの場として親しまれています。
英国ニュースダイジェストより
内容は「英国ニュースダイジェスト連載当時のもので、現在とは異なる場合もあります」