クランドン・パーク – Clandon Park
~春の訪れを感じる~
暗くて長い(しかも今年は特に雨が多い!)英国の冬、真只中。
春の訪れを心待ちにしている方も多いと思います。
そんななか、ロンドンからも日帰り可能なクランドン・パークは、誰よりも早く春の訪れを感じられるプロパティです。
ここはヴェネツィア生まれの高名な建築家、ジャコモ・レオニ(1686~1746)によって、1730年代前半に建造されました。
レオニの建築作品のなかでは、最も良い状態で現存していることでも知られています。
なかでもハウスの入口、大理石でできた天井の高いマーブル・ホールは、ヨーロッパで最も美しい玄関ホールの一つと言われているほどの素晴らしさです。
そして、もう一つ忘れてはならないのがタペストリー・ルーム。
正式な結婚式も挙げることができ、春になると毎週何組かのカップルが、映画のワンシーンのような素敵なウェディングを演出してくれます。
さて、春の訪れを真っ先に感じることができるガーデンに目を向けましょう。
南正面には、美しい花壇のオランダ式サンク・ガーデン。
また、ハウスの周りは3月にもなると、一面のラッパ水仙で覆われます。
明るい太陽の陽射しと黄色い水仙の絨毯は、思わず顔がほころんでしまうような、気持ちまで温かくなる光景です。
ガーデンを散策していると、この国には珍しい、不思議な小屋に出会えます。
それはマオリ族の公会堂で、何と1886年にニュージーランドのタラウェラ山の大噴火の際、灰に埋もれ残った小屋をはるばる運んできたもの。
当時153名の村人たちが命を落としたなか、この小屋に避難したわずかな人たちは助かったそうです。
このパークはそのほか、陶人形や家具のコレクションの数の多さでも有名です。
また、地元の食材を生かしたレストランでは、モダン・テイストな英国料理をお手頃な価格で楽しむことができます。
英国ニュースダイジェスより
内容は「英国ニュースダイジェスト」連載当時のもので、現在とは異なる場合もあります。
Address | West Clandon, Guildford, Surrey GU4 7RQ |
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Tel | 01483 222482 |
行き方 | 車で/ロンドンからM25、ジャンクション10からA3を南下。 Guildford の東、約4.8キロ。West Clandon A247沿い。 電車で/Clandonから約1.6キロ。 |
開園日時 | 3月中旬~10月末までの火~木、日曜日のみ。 |
Web | www.nationaltrust.org.uk |