スノースヒル・マナー – Snowshill Manor
~コッツウォルズのナショナル・トラスト③~
コッツウォルズの代表的な町の一つ、ブロードウェイから車で5分ほど南下すると、スノースヒルに到着します。
とても小さな村ですが、この村には有名なナショナル・トラストのプロパティがあります。
「コッツウォルズのトレジャー・ハウス(宝の家)」と言われるスノースヒル・マナーです。
このマナー・ハウスの歴史は大変長く、821年から1539年まではウィンチカム修道院によって所有されていました。
ヘンリー8世による宗教改革により修道院は解体。マナー・ハウスは王の所有となり、やがてその第6夫人のキャサリン・パーへ贈与されました。
以来、長い歴史を経て1900年代初頭になると、ハウスは半ば放棄されたような状態となっていましたが、英国では大変有名なコレクター、チャールズ・ウェイドによって買取られ、彼のコレクションを納めるための家となりました。
彼の蒐集は半世紀近く続き、その後1951年にハウスはナショナル・トラストへ遺贈されました。
展示されたコレクションの数はおよそ2万4000。そのすべてが、職人の手による優れた工芸品として高く評価されています。
なかでも26体ある日本の甲冑は、かの大英博物館のそれにも匹敵するほど。特に日常生活に密着した作品が多く、アンティーク好きの人にはとても人気の高いプロパティです。
ガーデンも、ウェイドと建築家、バリー・スコットの手によるアーツ・アンド・クラフツ・ガーデンとして知られています。
特に「ウェイド・ブルー」と言われる独特の青色で塗られているゲートやベンチがアクセントとなっています。
そして、やはり特筆すべきはハウスから臨むコッツウォルズの景観。
晩秋のコッツウォルズは落葉樹の葉が落ち、夏とは違う素敵な眺めを楽しめます。
このスノースヒルは高地にあるため、その眺めは必見に値します。
Address | Snowshill, nr Broadway, Gloucestershire WR12 7JU |
---|---|
Tel | 01386 852410 |
Access | Broadwayの南西約4キロ。BroadwayからSnowshill方面へ看板に従って車で約5分。 |
Open Hour | 開園日時: 3月中旬~10月末の月・火曜日を除く毎日12:00~17:00(ガーデンは11:30から)。11月~12月上旬は、週末にレストランとショップのみ営業。 詳細は www.nationaltrust.org.uk |
英国ニュースダイジェスより
内容は「英国ニュースダイジェスト連載当時のもので、現在とは異なる場合もあります」