ベイトマンズ – Bateman’s
~「ジャングル・ブック」誕生の地~
ロンドンから南へ1時間ほど、眺めの良いイースト・サセックスをドライブすると、ベイトマンズに到着します。
ベイトマンズは「ジャングル・ブック」の原作者として有名なジョセフ・ラドヤード・キプリングの邸宅だったところです。
1900年、新しい住宅を探し求めていたキプリングは、1643年頃に建造された、切り妻屋根の美しいジャコビアン・スタイルのベイトマンズを一目で気に入りました。
1902年にこの邸宅を買い取ったキプリングは、同時に近くの主要道路から家に至るまでの道を新たに建設。
その後、亡くなる1936年までの34年間をこのベイトマンズで過ごしました。
その間、41歳の若さで英国人として初めてのノーベル文学賞を最年少で受賞。
同年にはこの家の窓から見えるプークの丘を舞台とした短編「プーク丘の妖精パック」を発表します。
家の中に入ると、生前、世界中を訪ね歩いたキプリングの足跡が随所に感じられるコレクションの数々に圧倒されます。
数ある調度品の中でも、東洋の工芸品や敷物は大変貴重なもので、室内全体をオリエンタルな雰囲気に包み込んでいます。
また展示室には彼の原稿や手紙、「ジャングル・ブック」の挿し絵として描かれた原画もあり、訪問者を「ジャングル・ブック」の世界へと誘ってくれます。
書斎やその他の部屋も、もちろん当時のまま保存され、偉大な作家の仕事振りに触れることができます。
さらにベイトマンズで特筆すべきは、そのガーデン。
キプリングがノーベル賞受賞で得た賞金を費やし、つくり上げたガーデンは、彼自身にも深い思い入れがあったようです。
ライムの並木に面した池やローズ・ガーデン、イチイの生け垣はキプリングのデザインによるもの。
また英国の庭を 500年以上もの間、飾り続けてきたヨーク家の白バラの末裔にも、ここで出会うことができます。
Address | Burwash, Etchingham East Sussex TN19 7DS |
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Tel | 01435 882302 |
Access | LondonからA21を南下。Hurst GreenをA265で西へ。Burwash の南、約800メートル。Etchingham 駅から約4.8キロ。 |
Open Hour | 開園日時: 3月中旬~10月末の木・金を除く毎日11:00~17:00 詳細は www.nationaltrust.org.uk |
英国ニュースダイジェスより
内容は「英国ニュースダイジェスト連載当時のもので、現在とは異なる場合もあります」