ライム・パーク – Lyme Park

英国女性の憧れの地

つい先頃、ジェーン・オースティンが主人公の映画が公開され話題を呼びましたが、オースティンと言えば、かつてBBCによって制作された連続ドラマ「高慢と偏見」のことを思い起こす人が多いでしょう。
1995年の放映時には、英国中の通りから人がいなくなったそうな……。
なかでも主人公エリザベスの相手役ミスター・ダーシーを演じた英国人俳優、コリン・ファースはこのドラマで大ブレイク。年齢を問わず、英国中の女性の熱い眼差しが彼に集中したようです。

このドラマではナショナル・トラストのプロパティがロケ地として数多く使われました。
今回ご紹介するライム・パークもその1つで、コリン扮するミスター・ダーシーの大邸宅として登場しています。
ドラマでは大変な評判を呼んだ、ミスター・ダーシーが池に飛び込むシーンが撮影されたのもこの場所です。

ライム・パークはチェシャーにあるカントリー・ハウス。
もともとは16世紀に建造されたチューダー様式の建物でしたが、1820年代にベニス生まれの高名な建築家ジャコモ・レオニによって、現在のイタリア様式の大邸宅に改造されました。
邸宅の前には「ミラー・プール」と呼ばれる湖が配され、湖面に映し出される邸宅の美しさとその周りの景観美は、18世紀の造園の特徴を見事に表現しています。
ナショナル・トラストのスタッフも「この湖のほとりで、エリザベスとダーシーが再会したんですよ」と得意げに案内してくれました。

邸宅の東側にあるオランジェリー(温室)は、同じチェシャーにある名園、タットン・パークの総仕上げをしたルイス・ワイアットのデザインによるもの。
その前に広がるテラス・ガーデンと共に、とても優雅な造りです。
そしてこのオランジェリーが、HENRO展の第2会場となりました。

英国ニュースダイジェスより
内容は「英国ニュースダイジェスト連載当時のもので、現在とは異なる場合もあります」

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